話の束

本業のかたわら、たまに本も書いています。それとは別で、きままにエッセイとか小説とか、ぽろぽろと書いてみたいと思いました。

となりのマイナちゃん

 マイナちゃんは三歳らしい。

 2年前ははいはいしていたから、多分それくらいなんだろう。ただ正確なところはわからない。このあいだ、ベランダで妻と話しているときに割り込み、何歳かたずねてみた。

「マイナちゃん、いくつ?」

「くーちゃん!」

 いつものごとく、私との間には会話はなりたたなかったようだ。妻は大笑いしていた。おまけにそれ以来、マイナちゃんが何歳か教えてくれない。

「女性のプライバシーの問題だから本人に聞きなさい。」

 くすくす笑いながらそう答えるばかりだ。